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よくあるご質問

玉糸機(たまいとばた)について、よくあるご質問をまとめました。

Q1. なぜ力織機を導入するの?

A. 伝統を守り抜き、品質を絶えず向上させるという使命感があるからです。

手機は織工による打ち込み動作のタイミングや力加減のずれが生じやすく、品質が安定しにくいという課題がありました。従来の力織機に独自の改良、工夫を重ね、熟練の手業を再現しました。

  • 打ち込みの強さ、タイミングが安定することで、従来以上に品質向上がはかられます。
  • 職人の体力的な負担を軽減することで後継者対策が容易になる。
  • 不良玉糸のチェックに集中できることで、より良い品質が確保できる。

など品質の向上にプラスとなります。

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Q2. こんど導入する力織機は、どこに特長があるの?

A. 従来の高機の特長を効率的に受け継いだ独自の力織機=「玉糸機(たまいとばた)」で職人が丁寧に織り上げます。

私たちが導入するのは、高機にある「手織り」の良さと、力織機が持っている品質の安定性を兼ね備え、手機の欠点を補えるように独自に工夫した力織機=「玉糸機(たまいとばた)」です。手織りの風合いが完全に再現できる工夫とともに、不良玉糸の除去作業がしやすいように改良を加えてあります。
また、稼働に当たっては、職人がそれぞれ一人一台を受け持ち、不良糸を織込まないようにチェックする「熟練した職人の目と手技」が欠かせません。ただ単に機械化するだけではないのです。

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Q3. 玉糸機で織ったものはニセモノ?

A. いえ、本物です。

牛首紬の品質の善し悪しを決めるのは大部分が糸づくり、特に玉糸づくりです。800年間、これは変わりません。したがって当社の手挽き糸牛首紬はまさしく本物といえます。

さらに牛首紬の独自性は、玉繭から手挽きする玉糸づくりと糸づくりから織りまでの合計20にもわたる工程を一貫作業で生産していることです。その中の「織りの工程」で、より良い品質を追い求めた結果が今回導入する引き杼を使用した玉糸機なのです。

これにより、将来にわたって牛首紬を継承するいしずえができたと考えています。

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Q4. 加藤機業場のものが本物で白山工房のものはニセモノ?

A. いえ、若干の個性の違いはありますが、どちらも公的に認められている本物です。

商標法に準拠した「地域ブランド」における牛首紬の定義とは以下のとおりです。

また、石川県牛首紬生産振興協同組合における製法の定義は以下のとおりです。

  1. 先練り又は先染めの平織り若しくはこれらの変化組織とする。
  2. たて糸に使用する糸は生糸とし、よこ糸に使用する糸は「座繰り」による玉糸とする。
  3. よこ糸の打ち込みには、「杼」を用いる。

よって、両社の製品ともに上記の条件を満たして生産されたものは、牛首紬生産振興協同組合により正式に認定された本物です。

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Q5. 力織機で織ったのになぜ安くならないの?

A. 全工程でのテマヒマはさほど変わらず、糸づくり工程に今まで以上に経費を注ぐからです。

牛首紬の製造における織の部分は1/20の工程にすぎません。繭よりから始まるその他19工程の下作業があっての織作業です。

また、玉糸機の導入は効率を重視したものではなく、熟練工が常に不良糸の取り除きと全体のバランスを管理していく必要があります。

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Q6. 品質が低下するのでは?

A. いえ、かえって向上します。

打ち込みの強さ、タイミングが安定することと、織工が不良糸のチェックに集中できることで、従来以上の品質の向上がはかられます。

*パリコレ用など海外向けの牛首紬生地は広幅(140cm)が求められ、手機で織ることが不可能でした。そのため、先行して力織機を使用して織り上げました。手織りの仕上がりを再現するために何度もサンプルのやりとりをして完成した風合いは、世界の一流ブランドのバイヤーに“Excellent !(最高に素晴らしい!)”と評価していただきました。

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Q7. 手織りはなくなってしまうの?

A. いえ、大切に継承して行きます。

伝統技術の伝承のためにも手織りはごく一部で継承していきます。
ただし、手織りでなければ織れない製品のみの生産を考えています。

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Q8. 玉糸づくりはどうなるの?

A.「玉糸づくり」こそが牛首紬の命なので、大切に継承して行きます。

玉繭から手挽きする技法は世界的に見ても希で、我々が後世に残していかなければならない最も大切な技法と考えています。

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Q9. 玉糸機で織ったものに伝産マークは貼れるの?

A. はい、もちろん貼れます。

今回導入するのは引き杼を使用した力織機です。これは牛首紬における以下の経済産業大臣指定・伝統的工芸品の指定要件を満たしています。

技術・技法

次の技術又は技法により製織された織物とすること。

  1. 先練り又は先染めの平織りとすること。
  2. たて糸に使用する糸は生糸とし、よこ糸に使用する糸は「座繰り」による玉糸とすること。
  3. よこ糸の打ち込みには、「手投杼」又は「引杼」を用いること。
原材料

使用する糸は、生糸又は玉糸とすること。
よって、手挽き糸牛首紬も従来と同様に伝産マークを貼ることができます。

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Q10.「石川県指定無形文化財」の表示はどうなるの?

A. 玉糸機を用いて製造した牛首紬については「石川県指定無形文化財」の表示は行いません。

無形文化財とは「モノ」に対してではなく、工芸技術などの価値の高い技法に対して無形の文化財であると認定するものです。

牛首紬の石川県無形文化財の指定の要件は

  1. 緯糸はすべて玉繭から直かに挽いた玉糸を用いること
  2. 高機によること

の2点で、「牛首紬技術保存会」に対し石川県教育委員長が技術保持団体と認定したものです。

玉糸機を使用して織り上げられた牛首紬は「緯糸はすべて玉繭から直に挽いた玉糸を用いる」部分の要件は満たしていますが、「高機による」製織とは異なりますので、保証書の中での石川県指定無形文化財に関する表示はいたしません。

しかしながら、牛首紬の技術を保存する「牛首紬技術保存会」が石川県指定無形文化財の保持団体として認定されていることに変わりはなく、白山工房としても手織りの工程は一部残し、石川県無形文化財に指定された技術は今後もきちんと継承していきます。

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